命拾いした祖父の選択

第3話

母が私に伝えた選択の大切さとは

〜命拾いした祖父の選択〜

10歳頃になると母はいろいろな話しをしてくれるようになった。

その中で衝撃を受けた話のひとつが本日の話し。

時は、1945年。

母は東京の本所という町に住んでいた。

祖父は、医療機器にも使われるピンセットの職人。

耳に障害があり、出征することなく、地元のいわゆる消防団として働いていた。

ある日のこと。

空襲警報が鳴り、

防空壕に避難するといういつもの場面で、

祖父はある選択をしたのだ。

祖父は突然畳を水で濡らし、囲いを作り、その中に家族を避難させた。

防空壕へは向かわせなかったのだ。

「いいか!良いっていうまで絶対に外に出てくるな。」

母は、なぜ自分の父親がそんなことをするのか最初はわけがわからなかったという。もしこんなことがみつかったら、父の命が危ないし、とても怖かったそうだ。

かなり時間が経った頃、

ようやく父からの許可が下りて、母は、その意味がわかったという。

あたりは焼け野原。

逃げるはずの防空壕は、

なくなっていた。

一家は生き延びた。

母は私に言った。

「自分の人生なのだから、

自分で選択するのよ。

だって、人の言葉を気にしたって、その人はあなたのことを守ってくれるとは限らないのだから。」

【自分で選択する】

何か不都合なことが起きたとき、

道はふたつに分かれる。 

ひとつは、被害者意識に陥る道。

もうひとつは、選択しなおす道。

被害者意識に陥ったら、

人のせいにする

状況が変わらない

アイデアが生まれない

文句を持つ

味方を敵にする

身体に支障をきたす

といった具合だ。

逆に、

選択しなおそうと思っただけで、

状況を客観視できる。

学び直せる。

アイデアがわいてくる。

周りの人に理解を促せる。

さて、子どもにどちらを選んでほしい?

だとしたら、どちらを選ぶ?